31歳にしてとうとう自分の身にも降りかかりました。半月板損傷です。
僕の場合、バスケ中ではなくトレーニング中にやってしまいました。
夏(2018年7月)くらいにケガしたので今は半年くらい経過しました。幸い程度が軽かったので手術はしない保存療法で経過を見ることになり今はだいぶ良いです。
そんな僕の経験を今日はお伝えしようと思います。
目次
半月板ってなに?
半月板というのは線維軟骨というもので出来ており、働きとしては膝関節の接触面積の増加、衝撃吸収、安定性の向上、関節のなめらかさを上げる、といった働きがあります。
また膝の内側にある内側半月板、外側にある外側半月板があり僕は左膝の内側半月板を損傷しました。
教科書的には損傷の程度によって次のような症状があります。
- 引っかかり感(catching):膝を曲げ伸ばしするとコリコリ鳴ります。特に完全に伸ばした時と完全に曲げたあたりで起こりやすい。
- 膝崩れ(giving away):ガクッと膝が抜けてしまうこと。
- ロッキング:膝を完全に伸ばしたり曲げたりできなくなること。
ここからは少し専門的な話になります。
半月板は大腿骨(太もも)と脛骨(すね)の間にあり、細かい話を抜きにすると、膝が伸びている状態では半月板の前方に圧力がかかり、膝が曲がるにつれて後方に圧力がかかると言われており、この圧によって半月板自体も前後に動きます。
ちなみに膝を伸ばす際は、半月板と直接結合している内側・外側半月膝蓋靭帯、半月大腿靭帯、内側側副靭帯が緊張して半月板の前方への移動を助けます。また、膝蓋腱に結合している膝蓋下脂肪体も膝を伸ばす際に前方へ移動します。
余談ですが、関節鏡手術ではこの膝蓋下脂肪体を突き破っていくため、手術後は炎症と線維化が起こって半月板の動きが悪くなり膝が伸びにくくなる一因になります。
加えて、正常であれば脛骨は膝が曲がるときに内旋(内側にひねる動き)が勝手に起こることから、膝の外側のほうが内側に比べて少し大きく転がることになります。その分、膝を曲げたとき外側の半月板はより後方に圧力がかかるため、半月板自体も外側はより柔軟性を求められます。
ちなみに内側半月板には半膜様筋が結合、外側半月板には膝窩筋が結合しており半月板の後方移動を助けています。手術後はこの内旋の動きであったり半月板の動きの悪さから膝を曲げたときに詰まったような感覚になることがあります。
内側半月板も外側半月板も中節から後節のケガが多いため、半月板損傷を判断する整形外科テストも内側半月板を診るときは外旋させ、外側半月板を診るときは内旋させるものが多くなっています。
受傷直後の様子
スクワットをやっていて受傷した僕ですが、直後はすぐ異変に気づきます。
膝を伸ばした時と軽く曲げた時にコリコリが出てきて、次第に腫れのようなむくみのようなものが出てきました。
歩行で言えば左踵が着くときと、左のつま先が離れるときあたりで膝がコリコリ鳴ってましたね。
それからは和式トイレのように深く膝を曲げることが難しくなり、違和感がつきまとう日々。
アイシング、ロキソニンテープ(湿布)で様子を見ましたが、2週間経過しても改善が乏しいのでMRIを撮影したところ、案の定左内側半月板の後節に損傷が見つかりました。
こうなってくると日常生活でも自然と左足をかばってしまうので、おのずと左足の筋力が落ちます。足が細くなってきます。
立ってる時も右足重心になるし、歩くたびにコリコリが頭に響くので不快です。
初めての膝のケガだったし、膝のケガがこんなにも人をゲンナリさせることに驚きました。聞くのとやるのとでは大違い。。。
リハビリするしかない
医者からは「年内バスケだめですね」って。鳥から翼取るかねって気分でしたよ。
いろいろと調べてはみましたが保存療法に関する情報というのは限りなく少なかったです。中には1~2年でかなり回復を認めた。なんて情報もありましたが一概には言えないでしょう。
競技を続けていれば悪化する可能性はあるし、ある種上手に付き合っていくしかないのかもしれないです。
とうとう引退がよぎりましたがやるだけやってみてからでも遅くないと思ってそれからはしっかりケアに取り組みました。
- むくみを取るためにアイシングと温めを繰り返す
- パテラセッティング
- レッグエクステンション
- レッグプレス
パテラセッティング

引用:平川接骨院/針灸治療院
レッグエクステンション

引用:日本メディクス
レッグプレス

引用:Tarzan Web(ターザンウェブ)
パテラセッティングは膝下にタオルを挟んでそれを押しつぶすように力を入れます。3秒くらい止めたら力を抜いてまだ繰り返します。
レッグエクステンションとレッグプレスは10~20回で3~5セットを出来るときはやってました。そしたら大体1カ月くらいでクリック音が消えました。左足をかばうことも自然となくなって、たまに回旋動作で違和感はありましたけど日常生活では気にならない。
プラス、最初の1カ月は週1でスベニールっていう高純度ヒアルロン酸注射をやってました。これも効果があったと思います。
僕の場合は損傷した位置が中心に近かったので血流での治癒が期待できないことが残念でした。
半月板損傷にならないために
半月板は前十字靭帯の断裂や損傷と合併しやすいです。前十字靭帯はつま先が外を向いたまま膝が内側に入ると一番ストレスがかかります。
ニーイントゥーアウトというやつですね。内側の半月板はこの動きでも痛みが出ます。
バスケやテニスなどでの急な切り替えし、スキーのターン、サッカーでボールを蹴る際の軸足、あとはラグビー系の膝への外からのタックルとか。
実際だいぶ良くなった僕ですが、少しタイトな試合や切り替えしを多くするとやっぱり多少腫れたり、コリコリが出たりするので完治というのはないのでしょう。ましてや保存療法なので。
そのため、今はザムストのZK-3というサポーターをつけて使用しています。しっかりホールドしてくれて、着脱も非常に楽で重宝しています。
今回は自身の経験も交えてお話させていただきましたが、1つ言えることは絶対ならないほうが良いですよ。
バドミントンをやっている54才のおばさんです。2020年6月頃に右膝の裏が痛くなりました。バドミントンではやくあることとほっておき、治らないので8月中旬に整形外科に行き、MRIをとってもらうと半月板の水平断裂が判明。右の内側の半月板です。温存療法で治療することになりました。私もザムストのZK-3をつけてバドミントンをしていました。でも、激しいプレーをすると、翌日に股関節が痛くなり、続けてバドミントンをすることができなくなったので、しっかり治そうと2週間練習を休みました。最近、リハビリの先生からフットワークと基本練習はしていいと言われたので、始めましたが、右足で踏み込めなくなりました。リハビリ1か月半ぐらいで良くなると思っているのが、間違いなんだと思いますが、少しもよくなっている感じがしません。半月板損傷の温存療法では、もう以前のようにプレーすることはできないのでは? と落ち込んでいます。力入れ、ランジ、スクワットなど、リハビリで教えてもらったものは、毎日やっています。どれぐらいから効果が出てきますか? ロッキングなどは、時々ありますが、気になってしょうがないほどではありません。
コメントありがとうございます。半月板損傷後は痛みや不安定感、十分にプレー出来ない不甲斐なさなど気持ちはすごくわかります。辛いですよね。
私の場合、最初の1ヶ月くらいは歩いていたり階段などでも痛みがあったため、トレーニングはほとんど出来ず経過を待ちました。その間週1回程度ヒアルロン酸注射をしていました。
また、間違いなくと言っていい程、損傷した方の足は筋肉が萎縮と言って細くなります。筋力低下です。
これは痛みや不安定感など複数の要因から日常的に損傷した方の足への荷重を避けたり、力を入れにくくなるからです。そうすると徐々に筋力が落ちて踏ん張りが効かなくなったり、踏み込めなくなったりします。
ちなみに左足に比べて右の太ももやふくらはぎは細くなっていませんか?
スクワットやランジも痛みなく出来るのであれば問題無いと思います。1つ気になるのはスクワットの際にしっかり右足に荷重出来ていますか?
全身鏡(なければ窓ガラス)の前でスクワットしてみてください。腰を落とした際に右の腰が引けていませんか?
しっかり荷重出来ていればいいのですが、多くの方がスクワットをやる事に意識が向き姿勢まで意識出来ていないことが多いです。
6月にケガされて、8月に診断、その後まだ3ヶ月ですよね?
もちろんケガの程度にもよるのですが、私は違和感がだいぶ減ったのはトレーニングして2〜3ヶ月経ってからでした。
それも結構みっちりトレーニングはしていました。レッグエクステンションというジムの機械ですがそれを中心に太ももを鍛えていました。
今でこそバスケも普通にはできるようになりましたがトレーニングはずっと続けています。逆にトレーニングを一定期間やらなくなると多少痛みが出るので完治はしないんだと思っています。
ロッキングが出ているのであれば手術の検討はないのでしょうか?
お返事を書いてくださっているのに、チェックをせずに申し訳ありませんでした。アドバイスありがとうございます。
今、がくさい病院のリハビリに週2回通っています。
確かに右足が細くなりました。バドミントンもジョギングも休んでいるので、左も少し細くなった気がします。
スクワットとランジは痛みなくできていました(先週、リハビリの先生のふくらはぎの中にあるコリコリしたところをほぐすのがむちゃくちゃ痛くて、その後、ランジが痛くなってしまいました)。
リハビリの先生は、私の場合は、半月板損傷よりも右足の外側に体重をかける癖があるため、外側の筋肉がすぐにパンパンになってくることが問題と言います。リハビリは力こぶ、内ももに筋力をつける運動、自転車こぎ、スクワット、ランジに加え、母指球にしっかり体重をかけるトレーニングをしています。
10月は週1回、11月からは週2回のリハビリ。病院では、フットワークの際、右足にしかり体重がかけられるのに、実際にバドミントンの練習に行くと、怖くなり、ぐらぐらになります。リハビリの先生は、「サポーターを使うと、筋肉を使わなくなるので使ってはダメ」と言われます。私もパパ先生と同じザムストのZK-3を使っています。
「サポーターはよりひどい故障を防ぐためのものだから使うべき」と先生もいるので、混乱してきました。
リハビリの先生は「今の段階では、正しい体重のかけ方を覚えるためにサポーターは使ってはだめ」ということなんでしょうか?
整形外科の先生は、損傷の程度があまりひどくはないと言われるので、今は手術を考えていません。
長いこと返信をチェックせずに申し訳ありませんでした。
たびたびすみません。スクワットの際、長年の体重を外側にかけるくせで骨が曲がっているので膝を開くと親指のほうが浮き上がったり、足先が外をむくので、正しいスクワットができていませんでした。今は、親指が少し沈んできました。
リハビリの先生は、いろんなプログラムを教えてくれますが、やってみて「正しい姿勢」がむちゃくちゃ難しいです。ちゃんと体重をかけない生活をしてきたせいか、先生が言われる真ん中が自分の感覚として、わからないんです。
返事が遅くなり申し訳ありません。
半月板以外にも足関節が硬かったり、股関節が硬かったりするのでしょうか?
気にかけてくださり、ありがとうございます。
右足の外側の筋肉がむちゃくちゃ固く、足首も固いと言われています。股関節はあまり言われたことはないですが、骨盤がすぐ浮くとは言われています。
最近、やっと軽いジョギングができるようになってきました。
右足の内側は痛いんですが、重心をやや前にして、走ると痛くない気がします。
今日、バドミントンの右足の切り返しも痛みなくでき、希望の光が見えました!
リハビリに行き初めてから、ちょうど三か月。ぼっか先生が言われた違和感が減ってくる時期にまさにぴったりでした。