理学療法士の実習は辛い?学生、施設側が事前に準備しておくべきこと心得とは。

理学療法士に関わらず医療職を目指す学生において実習というのは避けては通れないイベントです。

こと理学療法士においては国家試験と同じくらいの重みを占めているのではないでしょうか。

僕自身も学生時代の実習中というのは、いろいろと勉強になる一方で辛く精神的にも弱ることもあったことを覚えています。

学生の立場では緊張とか重圧とかレポートの恐怖とかにつぶされそうになるし、施設側は余計な仕事でしかなかったり帰れるの遅くなったりするんですよね。

実習って本当は良いことなのに、蓋を開けてみるとだいたい嫌なものっていう認識が根強いんですよ。

なかなかこういう悪しき風潮って切れない。ましてや武勇伝みたいに語るやつがいるからややこしい。

スポンサーリンク

理学療法士の実習は辛い?

そもそも実習の目的は、

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”#BDBDBD” bgcolor=”#f3f3f3″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold”]
  • 養成校で習得した知識・技術を臨床現場で落としこむ経験をしフィードバックを得る。
  • リハビリテーション専門職以前に社会人としてに適切な行動・態度、責任感を学び修得する。
[/st-mybox]

大まかの目的としてはこんなところで、ざっくりしていますが確かにとても重要なことです。

 

黒板の前で学んだことがそのまま通じるほど現場は甘くないですし、学校で教えてくれるのは国家試験に合格するための内容がほとんどです。

そして社会に出る以上理学療法士の前に「人」としてどうあるべきかは必須なわけです。

 

今思えばこんな実りのあるイベントと思える実習ですが、方向性を見失い行き過ぎた事例がありました。

 

事例の内容はこちら

 

非常に心の痛む内容ではあります。

僕も1度社会に出てから入学した身なので、普通にストレートに進学してきた人よりも色々と背負うものがあってプレッシャーはかなりかかっていたんじゃないかと察することが出来ます。

 

そして同じような選択をしかけた人は陰でまだいるんじゃないかと個人的には思うわけです。

 

高い学費を納め、毎日学校に必死に通って勉強し、もう少しで理学療法士として働けたのになぜこんな選択をしなければいけなかったのか。

 

その後、日本理学療法士協会がホームページが掲載した内容がこちらです。

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”#BDBDBD” bgcolor=”#f3f3f3″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold”]

理学療法士を目指す学生が自殺したのは臨床実習中のパワーハラスメントが原因として、ご遺族が養成校と実習先へ損害賠償を求めた訴訟で、平成30年6月28日大阪地裁は、パワハラと自殺の因果関係ならびに養成校と実習先の安全配慮義務違反を認め、全額支払いを命じた判決がありました。
後進の育成は、我々理学療法士に課せられた大切な使命のひとつです。会員諸氏はぜひこの判例をご一読いただいた上で、今後とも国民の皆様の医療・保健・福祉の増進に寄与する為、引き続き知識・技術の更なる研鑽を積んでいただくとともに、臨床実習については養成校との密な連携の上、十分に情報共有しながら学生の指導にあたっていただくようお願い申し上げます。

引用:日本理学療法士協会

[/st-mybox]

当然掲載すべき内容ではありますが、それ以前に人が死ぬ実習ってなんなんだ。

 

最近ではCCS(クリニカル・クラーク・シップ)という臨床参加型の方法を取りいれる養成校も増えてきています。簡単に言えば、学生の意見を待つのではなくて一緒に臨床を考えるスタイルです。見て触って実施するという臨床に近い形ですね。

今までのような1人の患者についてひたすら考えて、家に帰って寝ないでレポートみたいな非効率な動きから脱却しつつあるのは良いことですよね。

ですが、まだまだそんな流れを脱却できない学校や施設があるのも事実です。

 

実習は学生側も受け入れる施設側もお互いの配慮により実りあるものになります。

なので、今後実習を迎える学生や施設にはこの記事を読んでから望んでもらいたいと考えています。

 

学生が事前に準備しておくこと

学生はまず施設に実習という環境を作ってもらっているという自覚を持ちましょう。これは当たり前ではなく社会人としても当然の在り方です。

学生のカリキュラムだとしても本当の現場です。

入院や外来で来ている患者は病気や痛みを抱えてお金を払って治療を受けに来ています。そしてリハビリ師は短時間で解決の糸口を探しています。その貴重な時間の一部を頂いて実習させてもらうのですからその意味はよく肝に銘じておくべきでしょう。

それからどのような特色の実習先に行くのか。急性期、回復期、慢性期、クリニック、老健などその施設の特色は大まかでいいので把握しておくことはオススメします。

どの施設に入院しているか、というのは非常に重要なファクターです。なぜなら患者の目標やゴール設定に違いがあるからです。

そして評価の関しての技術や知識は最低限抑えておいてください。実習がスムーズに進めるためには大事だと思います。

例えば僕のいる急性期病院では、手術後で痛みが強い患者や血圧などのバイタルが不安定な患者などがたくさんいます。いざ評価を始めても学生に与えられた評価時間をフルに使えない事も珍しくありません。ましてや急性期では毎日すごい速さで状態が変わるため、1日遅れて評価を取るともう状態が全然違います。

そういった意味ではしっかり早く何の評価を優先して取るのか、といった段取りとスムーズさは準備しておくべきです。ここがグダグダになるとその後もグダグダになります。

 

最後に学生である以上完璧にできる必要はありません。バイザーだって全然未完成なんです。わからないことはわからないで全然構わないんです。

恥ずかしいことじゃない。

自分のバイザーがどんな人に当たるかはわかりません。自分より年下がバイザーだったり、正直めんどくさい人だったりやりづらい人だっているはずです。

事実、口のきき方を知らない若いセラピストやバイザーという立場で偉そうに勘違いする人もいます。

そういう人たちとは実習中だけのごく短期間の付き合いです。うまく柔軟に切り抜ける技術を身につける練習、社会性を身に着ける訓練だと思ってください。上手く付き合っていく方法や聞き流すところは聞き流すのも自分を守る必要なスキルですから。

反面教師でそういう人にはならないようにしようと思えれば、その人からも学べたことになりますしね。

 

施設側が考えておくべきこと

学生のバイザーというのは余計な仕事になることが多いと思います。僕もバイザーになると普段より疲れます。

ですが学生たちはもっと萎縮して来ているかもしれません。

現場の人間より出来なくて当たり前でわからなくて当たり前です。出来ないことを責めるのではなくて、どうしたら出来るのかを一緒に考えるのが役目です。

たまには何考えてるかわけわからんやつもいるし、完全に社会性のないやつにも会いますがそれすらも導きましょう。

そして自分がバイザーではなくても、来ている学生にはサラッと声をかけてあげたり調子を聞いてあげるだけで救われる気持ちがあります。

何より未来の仲間です。

CCSが主流になってきている中、指導のやり方も変わってきているのも事実です。学生の段階を見極められる力も必要なのではないでしょうか。

現場の流れに乗れない学生にあなたの高等技術や臨床推論を説いてもわかるはずがないです。それに対して怒っているようではただのエゴです。

毎日寝不足で毎日回らない頭で実習に向かうことのナンセンスさは経験してきた人間が一番知っているはずです。

適度な負荷をかけることは実習が間延びしないようにするためには必要ですが、決まった時間に帰したり過負荷にならないようにコントロール出来るのも施設側の力ですよね。

スポンサーリンク

まとめ

いろいろと書きましたが、

学生さんはしっかりやれることはしっかり準備して実習に臨んでください。実習先のバイザーももしかしたら忙しいかもしれませんからね。

施設側は柔軟性を持って個々に適応して指導していく必要があります。全員に自分の考えを押し付けているようではナンセンスですし自分がされて不快なことはしないほうがいいですね。学生<バイザーみたいな権力図を振りかざさないように注意しましょう。

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です